詩と映画と日記

制作費450万ドル
5000人にも及ぶ出演者を擁し
シネマスコープ第一作として
当時、大ヒットをした作品です
1953年度のアカデミー賞を4部門受賞しています


ストーリーは
ティベリウス皇帝の頃のローマ帝国です
ローマ軍の強さは世界に轟き
征服された民族で奴隷にされた者の数は
ローマ市民の倍にものぼったといわれています

今日も奴隷市場は賑わい
元教師、医師、学者、子供などの男女が
競りにかけられていました

その時
ひとりの屈強な奴隷が逃亡を図り
あえなく捕らえられてしまいました
これが、ディミトリアスです

次期皇帝になるカリギュラも
護衛に囲まれて市場に現れ

有力な元老院議員の息子である
マーセラス・ガリオ護民官も来ました

普段から何かと競い合う
ふたりの間には、不穏な空気が漂い
お互いに奴隷のディミトリアスを欲っして
競り合いになりましたが
カリギュラはマーセラスに及びませんでした

恥をかかされたと怒り
憤怒の形相のカリギュラは

当時ローマでは帝国の癌と言われていた
政情不安定なエルセレム行きの任務を
即日、マーセラスに命じました

ディミトリアスを供に出発する彼を
涙で見送ったのは
幼なじみのダイアナでしたが
彼女には、カリギャラとの結婚が
待っていました

エルセレムに着いたディミトリアスは
あるとき、ロバに乗ったイエスと出会い
そのひとに不思議な力を感じますが

折りしも、ローマ総督のピラトは
救世主と呼ばれていたイエスを
世を乱すものと考えて
逮捕、処刑を命じました

そして、イエスの愛弟子のユダが裏切り
イエスは捕らえられました

磔の処刑は
マーセラスの任務として命ぜられ
実行されたのでした

処刑のとき迄
イエスが身にまとっていた衣が
「聖衣」と呼ばれるようになりました

この映画は、その後の
「聖衣」にまつわるお話ですが
これ以上は
ご覧になってのお楽しみに
とっておくことにします

備考
この映画には
先日ここに書きました
「デイミトリアスと闘士」という
続編があります

私にとっては
どちらも忘れがたい名作です